車輪の軸

28歳サラリーマンの、趣味や日々のあれこれ。

好きな音楽の話 ②School Food Punishment

 寒くなるのはいいけれど、やはり朝がきつい。実家の両親がもうすぐ都内で引っ越しする予定なので、要らなくなった電気ヒーターを貰うつもりだ。それまでエアコンで頑張ろう。

 

 好きなアーティスト第2弾は、 自分の大学生活の中で最大の出会いと言える、このバンド。

 

School Food Punishment

 


school food punishment - you may crawl

 

  ロック、エレクトロニカを中心とした日本の4人組バンド。ボーカル、ベース、キーボード、ドラムの編成で、特にキーボードが作り出す様々な装飾音が、このバンド特有の浮遊感を生み出している。正確無比なドラムと、その上で前面に出てくるベースのリズム隊も、このバンドが好きな理由の一つ。

 

 ただ何と言っても、フロントマンである女性ボーカルの内村さんの声と世界観に惹きこまれる。元々、自分は女性ボーカルのバンドを好む傾向が強いが、初めて聴いた時、この人の声は驚くくらい自然に自分の体の中に入ってきて、一発で聴き惚れてしまった。

 

 残念ながら、このバンドは2012年をもって解散してしまった。やはり、メジャーデビューしたあたりから、どこかバンドの方向性が定まらなくなっていたような気がする(アニメとのタイアップも多かった)。個人的に、インディーズ時代の曲が一番好きだったので、あの感じのまま長く続けて欲しかった。

 

 代表曲と言われる楽曲は、疾走感のあるロック色の強い曲が多い。変拍子を取り入れ、展開も目まぐるしく変わり、各パートの高い演奏技術によって、クオリティの高い楽曲を多く生み出している。

 

 冒頭に掲載したのは、インディーズ時代の楽曲で、学生時代にYouTubeで聴いて一発で惚れてしまい、このバンドを好きになるきっかけとなった曲だ。ダンスビートを軸に、その上で動きまわるベースがめちゃくちゃカッコいい。サビで、内村さんのボーカルが一気に突き抜けていくところもいい。大学のサークルでコピーしたけど、楽しかったな。

 

  そしてもう1つ紹介するのは、これまたインディーズ時代の曲。MVも無い、少しマイナーな楽曲。ミディアムテンポで、 きれいなピアノの旋律をバックに、内村さんの儚げで、かつ力強いボーカルを中心に据えた名曲である。

 


school food punishment - 浮かび上がる Emerge

 

 これを聴いた時、多分一生、いつまでも聴ける曲だと思った。どこか遠くに行ってしまいたくなる様な浮遊感と、少しだけ寂しさを感じさせつつも、穏やかな気持ちにさせてくれる暖かさがある。

 

 

それではまた次回。

 

 

好きな音楽の話 ①indigo la End

 ようやく、冬らしい気候になってきた。寒すぎるのはきついが、冬生まれだからなのか、そんなに嫌いではない。

 

 今回は趣味の話。

 

 高校からドラムを習い始め、大学でバンドサークルに入った。バンド漬けの大学生活のおかげで、音楽に対するアンテナが高くなり、社会人になっても日々発掘している。

 

 そんな中でも、自分にとって絶対外せない5アーティストを、5回に分けて紹介したいと思う。第1弾は、寒い冬に聴きたくなる、このバンド。

 

indigo la End


indigo la End「悲しくなる前に」

 

 男性4人組の邦楽ロックバンド。世間を色々と騒がせた(笑)、川谷絵音さんがボーカルを務める。「ゲスの極み乙女。」の方が知名度は高いが、こちらのバンドの方が早く活動していた。

 失恋ソングの要素が強いが、とにかく絵音さんの作るメロディが素晴らしい。多くの曲に、「喪失」というテーマを強く感じる。失っていく過程であったり、失った後の虚無感だったり、何かを諦めた瞬間だったり、それは恋愛に留まらず、人生や生き方だったりと、1人の人間のあり様を浮かび上がらせる。

 曲自体を聴くと、どちらかといえば少し暗い印象を受けるが、インタビュー記事などを読むと、歌詞や曲の雰囲気とは違い、本人は結構明るく社交的な印象がある(自称「人見知り」のようだが)。ライブのMCもすごく喋る。

 

 このバンドは非常に高い演奏力を持っている。特筆すべきは、リズム隊。技術の高さはもとより、黒人的なグルーヴを備えていて、曲に深みを出している。ドラムスの佐藤栄太郎さんは、圧倒的かつ変態的に上手い(左足どうなってるんだろう)。洋楽の知識が豊富のようで、そのあたりの要素もドラミングに表れており、このバンドの楽曲はメロディはポップだが、どこか「異質」だ。

 初めてライブを観たのは大学4年生の頃で、「tricot」という別のバンドを目当てに行ったのだが、その時対バンで出演していた。(最近、絵音さんが新たに活動を始めた「ジェニーハイ」というバンドで、このtricotのボーカルも加わっており、自分としてはすごく感慨深い) 

 

 良曲ばかりだが、リズム隊を前面に押し出しているのは、記事冒頭に掲載している、この曲。スピード感とキレのあるドラムが、縦横無尽にうねるベースと絡み合い、終始低音が気持ちいい。ライドシンバルの鳴り方などを聞いていると、ジャズに通じるものを感じる。

 

 あと一曲紹介するとしたら、この曲。掲載したのはライブ映像で、演奏自体も原曲が大胆にアレンジされている。原曲のある1フレーズがひたすら繰り返され、静から動へ、演奏のダイナミクスで盛り上げていく。美しい旋律を奏でるピアノ、狂気を孕んだギターの轟音、次第に赤い熱を帯びて加速していくドラム、大事なものを失ってしまったことを嘆く様に、哀しげに、凛として歌い続けるコーラス。実際にこのライブは会場へ観に行ったのだが、あまりのエモーショナルな演奏に、終わった後に自分の手が汗でビッショリ濡れていたのを覚えている。個人的なベストテイクだと思っている。

 


indigo la End 「渚にて幻 (long ver.)」 (LIVE)

 

 

それではまた次回。

結婚式とMacBook

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 従妹の結婚式に行ってきた。

 

 場所は、今まで友達や同級生の結婚式で何回か行った事があったけれど、今まで見た事がないくらい、沢山の人が来ていた。従妹は、小さい頃から天真爛漫という言葉を体現したような可愛い女の子で、祖母が散歩中に転んで頭を打った時、涙を流して心配する程、とても優しい子だった。

 ウェディングドレス姿で登場した際、あらゆる席から、「可愛い」「芸能人みたい」という声が飛び交った。本当に、その通りだと思った。新郎は、まさに「クラスの中心にいる人気者」タイプで、直接ちゃんと話した訳ではないが、明るく面白い人だった。

 

 今回結婚した従妹の兄である従弟も、今年の4月に式を挙げていたが、私は行かなかった。

 

 劣等感に耐えられなかったからだ。 

 

 小さい頃から、従兄妹たちと自分を無意識に比べていた。内向的な自分に対して、従兄妹は明るく、自信に溢れていた。頭も良く、学業も優秀だった。年に数回、祖父母の家に親戚が集まった時は、いつも話の中心にいて、気づくと自分は、一人で別室のテレビを見ていた。

 

 元々のタイプが違う、それだけの話なのだが、とにかく当時は親戚の集まりが苦痛で仕方なかった。別に自分は居なくてもいいんじゃないかと、本気で思っていた。祖父母は孫全員を気にかけてくれたが、近況を聞かれる事も辛かった。従兄妹たちのように惹きつけるような話が出来ないから、一言二言話して、話題が尽きてしまう。

 

 自意識過剰という一言に尽きるが、20代後半になった今でも、本気で悩んでいる。他人と比べる思考がノーリミッターで発動してしまい、そこに居ることが辛くて、逃げ出したくなってしまう。兄の従兄妹の結婚式に行かなかったのは、劣等感を感じてしまう自分への失望と、周りにそれを悟らせないように振る舞う自信と気力がなかったからだ。

 

 今回、妹の方の結婚式に参加できたのは、何でだろう。流石に、顔を出さないといけないという義務感か、年月が経って少しは大人になったのか、ただ時期的に気力が残っていたからなのか。結局、家に帰ってから、こうして書いてしまっているけれど。

 

 ずっと、従兄妹たちのような人に憧れを持っていた。プラスのエネルギーに満ちていて、沢山の人が集まってくる。それを、無意識レベルでやってしまう。

 

 自分がそうなりたいとは思わないし、なれるとも思っていない。ただ、自然体でいたい。そしてそのための「軸」を持ちたい。他人と比べる必要がないくらい、図太いやつを。

 

 そんなことを考えながら、式の帰りに新宿の家電量販店に寄り、前から欲しかったMacBookを購入し、この記事を書いている。スタバで笑ってしまうくらいの割合でMacを操っている人たちを見て、内心で実際笑っていたが、周りの友達が揃って買い始めたので、つい触発されてしまった。「軸」、細っ。

 

 でも新しいことをやってみる事は、人生において凄く大事だと思っている。経験に勝るものはない。初っ端が少しネガティブな内容になってしまったけど、少しづつ、色んなことを書いていこう。

 

 

あまり、ちゃんと話出来なかったな。

 

結婚おめでとう。